東京デザイナー学院講師、東洋美術学校講師の湯浅誠氏によるTwitterでのイラスト講義。人物は二人共とも160cmで、天井の高さが250cmのイラストを違和感なく書くにはどうするか?ということをわかしやすく解説してくれています。
絵を描く人はこれはすごい為になるぞ…。
■まずはこちらのイラストをご覧ください。
人物は2人とも身長160cmで部屋の天井の高さが250cmだとすると
この絵はどう直すべきでしょうか? pic.twitter.com/ZVxcU1CAL7— 湯浅誠 (@yuassamakoto) 2017年11月21日
■イラストの状況。
2人は平らな床の上に立っています。
— 湯浅誠 (@yuassamakoto) 2017年11月21日
2人の位置、大きさは変えないものとします。
— 湯浅誠 (@yuassamakoto) 2017年11月21日
背景を修正する問題として考えます。
— 湯浅誠 (@yuassamakoto) 2017年11月21日
■ここから解説。
手前と奥の人物の同じ部分を見つけます。この場合、頭からみぞおちあたり。 pic.twitter.com/HzS0FcNpCH
— 湯浅誠 (@yuassamakoto) 2017年11月22日
同じ場所をつないで奥に延長します。
頭と頭、みぞおちとみぞおち。
できた交点を通る水平線がアイレベルになります。
2人の位置や大きさを変えないのだから
まずは2人を基準として
アイレベルを見つける必要があるのです。 pic.twitter.com/KEySGQPNc3— 湯浅誠 (@yuassamakoto) 2017年11月22日
同じ場所をつないで奥に延長します。
頭と頭、みぞおちとみぞおち。
できた交点を通る水平線がアイレベルになります。
2人の位置や大きさを変えないのだから
まずは2人を基準として
アイレベルを見つける必要があるのです。 pic.twitter.com/KEySGQPNc3— 湯浅誠 (@yuassamakoto) 2017年11月22日
消失点を下に下げてアイレベルに消失点がある感じにして右側の壁を描きます。
これで人物と部屋のアイレベルが揃いました。
まだ終わりじゃないですよ。 pic.twitter.com/SgUxvTcHpH— 湯浅誠 (@yuassamakoto) 2017年11月22日
次に壁の高さが250cmになっているかどうかを調べます。
そのために、奥の人物を壁のところまで連れていきます。 pic.twitter.com/4uoAWeieQb— 湯浅誠 (@yuassamakoto) 2017年11月22日
人物は身長が160cmなので、少し下げると150cm。
それを三等分すると1目盛りが50cmになります。 pic.twitter.com/Xvw5mvjj7u— 湯浅誠 (@yuassamakoto) 2017年11月22日
上に2目盛り増やすと250cm。
あ、まぁまぁあってるじゃん。
けど240cmくらいになってるなと分かる。 pic.twitter.com/BdAS0wK7zm— 湯浅誠 (@yuassamakoto) 2017年11月22日
壁の高さを直して部屋を描くとこんな感じになります。
これで正しさができあがりました。
でも、まだ終わりじゃないです。 pic.twitter.com/NieXs13AAh— 湯浅誠 (@yuassamakoto) 2017年11月22日
なぜならば、最初の絵よりかっこ悪いからです。
手前の人物の頭に壁のラインが乗っかってて構図的に最悪です。w— 湯浅誠 (@yuassamakoto) 2017年11月22日
右の壁の位置をスライドさせて構図的に良い位置を探ります。 pic.twitter.com/9lbqATQbB0
— 湯浅誠 (@yuassamakoto) 2017年11月22日
ひとまずこの辺を選んでみて・・・。 pic.twitter.com/19PL3Pq47G
— 湯浅誠 (@yuassamakoto) 2017年11月22日
正面の壁を奥に移動してみたり。 pic.twitter.com/YXKR0ZmEOk
— 湯浅誠 (@yuassamakoto) 2017年11月22日
元のラフスケッチの構図の印象を残しつつ正しさを取り入れていく作業の流れでした。
こんな風に試行錯誤しながら絵を作り込みます。 pic.twitter.com/UoCXT4nkuO— 湯浅誠 (@yuassamakoto) 2017年11月22日
実は最後の絵も、床の奥行き方向の線がフレームの角とぶつかってる感じになってるのは本当はよくありません・・・。
フレームを少しだけずらすなどする必要があるかもしれません。— 湯浅誠 (@yuassamakoto) 2017年11月22日
おしまいです。
参考になりましたか?— 湯浅誠 (@yuassamakoto) 2017年11月22日
■終わりに。
最初のラフスケッチとの比較。
なるべく最初の感覚的な絵に近づけるのも大事です。 pic.twitter.com/8hf8L5CKQs— 湯浅誠 (@yuassamakoto) 2017年11月22日